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こぼれ話2 ナイトハイク2

愛すべき後輩へ息抜きの意味合いをこめて書きます。
以前のナイトハイクの二年後に、友達と再チャレンジをしました。
21歳になっています。当時は体育会所属ではありますが前の部と違う部に入っていました。限られた大学生の時間。一番やりたいことをその時なりに選んでいました。3年生なので、アルバイトとゼミ(地域社会学)にのめりこんでいた頃です。オフロードバイク(原付)にも乗っています。東京は雨が少ないのでバイクは便利です。交通費の節約にもなりました。夜多摩川丸子橋付近によく行き、ランニングもしました。トランペットを吹いている人やトレーニングをしている人もいました。あの夜気の空気の匂いは忘れません。素敵な記憶です。寂しかった。相変わらずの彼女なし(少し付き合ったことはあった)、長い片思い状態もひきずっていた。しかしサマーピープル(吉田拓郎さん)だった。若さは不思議な季節でコロコロ景色が変わる。いろんなことをやったり感じたりしていた時期です。弱いのに酒を飲み、夜中苦しんだり(寮のイベントの時など)、学園祭でチョコバナナ、パイナップルを売ったり、式根島、神津島で磯釣りをしたり、体育祭では200M走でゴール寸前2mで酸欠で倒れ、後輩に呆れられたり・・。まあもっと上手に、将来に備えていれば今の風景も変わっていたはずなのだけれど。(お金持ちの子供の同級生も多かった。卒業後彼らは親を引き継いでビジネス世界でもまれたことでしょう。)教育実習もさせて頂いた。母校の中学で一瞬田舎に錦を飾れた。そのまま補助教員になり、採用試験にチャレンジし続けることも、ありがたいことにできた。当時は違う選択をして、ファストフードの直営社員になっている。(上京時初めて食べた時の感動、バイトもしていた。)まあ、どっちが良かったかはわからないけれど、カミさんに言わせれば人生をなめた罰よね、的な部分もたしかにある。みんな仲良くしなさいと言っている先生が教務室で派閥があるのはいかがなものか。狭い学校世界、世間とのズレなんて言っていた。二つ良いことさてなきものよである。

本題に入らなければ。前回の反省を踏まえて万全を期してスタート。たまたま友達が一緒に参加した。ペースは違うので並走はなし。了解済みである。最初からちょこまか走りである。先は長い。歩いている人も多い。きっと10位以内にゴールできるはず。コースは前回とほぼ同じ。しかしちゃんと地図を見ながらポイント箇所をチェックして進む。給水所や休憩所も用意されている。ありがたいことである。なによりも秋の夜中。この季節がいい。山、街、多摩近辺の空気の匂いは都会と自然の両方を堪能できる。さて、順調に4位のポジションをキープ。前回4位なのでマアマアである。残り10km付近だったと思う。3位の走者を捉える。ペースはややこちらが速い。向こうは早歩きであった。腰を振るあれである。そこで会話が始まってしまう。ペースはほぼ同じなのでそう距離をとれない。まあ暇と言えば暇なので、会話はそれなりにありがたい。1位、2位の人はアスリートに違いない。届かないであろう。共に良い関係?のまま残り2Km付近。彼が突然言い始めたのである。自分は主催者の主将で、同じ部に彼女がいてゴール(心臓破りの上り坂頂上、1Km弱ある。)で待っている。できれば3位入賞を果たしたい。さて、どうしたものか。少し考えた。ウーン俺には彼女がいない。長い期間片思いの女の子の顔を思い出す。寂しく、つらい日々である。別に喜ぶ人はいないのである。ここがミソだった。「じゃあ先に行けばいい。」言った途端彼は礼を言い、ペースを上げる。こちらはペースを下げる。ただでさえ長い上り坂。しかし、ここが男らしくないのであるが、ちょっと考えた。それで俺は満足だろうか。後悔しないのか。ここまでやったのに。3位入賞は目の前。よし、今から追いかけてみよう。くどいが、結構な直線上り坂。ペースを上げるにしても限度がある。結局彼を捉えきれずにゴール。タイムは分まで同じ。(秒までは記録していない。)しかし4位は4位である。まあ、納得はした。最後出し切った。それで良かった。ペースを上げなければ後悔したに違いない。でもやりきったのだからよしとした。前方に3位入賞を喜ぶ集団がいた。彼を取り巻き盛り上がっている。私的には珍しく、ちょっと大人の気分になった。これもまた良かったのかもしれない。しかし、彼の握手が欲しい気もした。

さて、後日談があるのである。体育会というところは変な文化があって、校内で先輩に会うと「チワッ」とか大声で言って、立ち止まり、先輩が合図するか通り過ぎるまで動けない。こういった文化、習慣が社会人になって企業が、体育会出身者を歓迎する所なのであろうか。もとい。前にいた部や今の部もさほど部員はいなかったが、このローバー、アダルトスカウト部は結構な人数がいた。その中の男子部員達はこの主将を尊敬していたらしい。彼が指示したのかただ話しただけなのかわからないが、私が卒業するまで、この男子部員たちは私を先輩としてあがめ、挨拶をしてくれた。毎日どっかで挨拶してくれた。これには驚いた。しかし、嬉しいには嬉しかった。4位の副賞である。

これもまた、良い思い出なのである。

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「こぼれ話2 ナイトハイク2」への3件の返信

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