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積小為大

童門冬二氏の二宮尊徳から引用させて頂いております。江戸時代農民だった尊徳は農民を中心とした改革によって藩、武士を救います。その実績、ノウハウは時の将軍にまで知れ渡ったようです。弱い農民達は尊徳を信じ、追いかけて、少しずつ変わり、裕福になっていきます。しかし、安易な道ではなかった。尊徳はだからこの言葉を用いたのだと思います。少しの努力でいい。継続して積み重ねよう。時間とともにそれらは大きな成果になりうる。私はそう理解しました。小さい積み重ねで大きく為せ。事も成る。とも繋がりそうです。ちばあきお氏のキャプテン、プレイボールの谷口君のお父さんのセリフに他ならないと思いますが、フィクションでは・・・実際はわかりやすい。谷口君がこの理念そのものと思います。

童門冬二氏の小説上杉鷹山が権力者、為政者によるトップダウン型江戸時代の藩経済改革(ケネディ大統領も高く評価されたようです。アメリカ人のトップが一日本人を尊敬しています。)なら、二宮尊徳という下層の農民、庶民のリーダーによるボトムアップ型の経済改革と言えます。積小為大は一番弱い立場の庶民たちが、世の矛盾、自然災害に立ち向かい、ひいては藩の経済改革まで成功させたという側面があります。すごいリーダーがいたものです。昔小学校で銅像がたくさんあったのもうなずけます。

私が提唱させてもらうまでには仕事面、掃除、片付け面他などでの手ごたえと実践結果があります。その一部を簡単に伝えます。

仕事である改善したいことがありました。(たいした事ではないのですが)一人でやるには時間がかかり、無理に思える。一度にやるにはコストがかかり、うまくいかないかもしれない。実際現場の仕事は現場作業者が実は一番よく知っています。ただ日々いそがしく、余裕がないため改善まで頭も手もまわらない。(能力の有無はここでは述べません)道具がないときもある。ノウハウ、経験がなければなおさらです。手をだすだけ損。上司に伝えてダメならほっとく。大方はそんなところでしょう。

手持ちの材料で小さい改善をします。隙間時間で作り、セット。支障がでないよう万全の上です。試してみます。様子を見ます。すこしマシ。次のタイミングに更に改善。数回繰り返して、うまくいくことがあります。(気づきがある時もあり) 現場力のあらわれです。一生の宝になります。マニュアル化したいところです。

家で自分の部屋がとても散らかっています。以前ならやる時はやる。そうでないとなかなか手をつけない人でした。ふと5分だけやろうと思いました。一日二日ではダメですが、しばらく毎日そうしていると欲やアイデアもあって、いつのまにかストレスとは無縁の快適な空間に。(コンマリさんもやったかな。英語にもなっているとか)それを見た子供が、あれほど言っても片づけなかったのにたまにやるようになっている。

マトメるとこれは決して有能な人、力のある人がが行う方法ではないと思えます。センスや才能のある人はいます。しかし凡人が現状に満足せずなんとかしたい時、人が何と言おうが想いがあって、後悔しない毎日にしたい時(評価やお金にならずとも)、誰でもやれて結果もでやすい。大勢でやれればなお良いでしょう。優れたリーダーのもとであれば申し分ありません。WINWINの関係で将来に備えられると考えます。たとえ今がどんなに大変でも、種をまけば育ち、広がる可能性はある。足音は誰かが聞いている。明日世界が終わるとも、それでも私はリンゴの木を植えるという言葉もあります。

積小為大はもと東京都知事の右腕だった童門冬二氏の言葉です。地方自治のプロ管理職、公務員でした。当時は美濃部さんが都知事です。福祉と対話を重視した都政を行っていた。童門氏は知事と共に都庁内の改革をずいぶん手掛けたようです。ある意味やり切っていらっしゃった方です。50歳過ぎて作家に専念されています。深夜の映画館が好きでいらっしゃたとか。偶然わたしは直筆サイン入りの文庫本を入手しました。アマゾン中古本でした。新世や致知に連載もされたりする方です。この言葉に会えてよかったと思っています。

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